古来よりお中元のさきがけは6月6日の「梅の日」からと言われています。
460余年(1545年)前の6月6日、時の天皇が京都「葵祭」で有名な賀茂神社に詣で梅を奉納して祈ったところ、たちまち雷鳴とともに雨が降りはじめ五穀豊穣をもたらしました。
人々はその天恵の雨を「梅雨」と呼び、梅に感謝すると共に、災いや疫病を除き福を招く梅を「梅法師」と呼んで贈り物にするようになったと言われています。

≪宮中ン一揆「御湯殿 上の日記」≫

このように薬膳としても貴重な梅は、宮中での天皇や上司に贈り物として地元の賀茂なすと共に、見城されお中元の品として重宝されたと言われています。
やがて江戸時代に入り庶民にも梅干が親しまれて今日を迎えています。その故事にちなみ、日本一の梅の産地・紀州梅の会では、6月6日を「梅の日」と制定し、毎年宮中とご縁のある賀茂神社に、そして世界遺産の地、熊野本宮大社をはじめ地元須賀神社に人々の無病息災と平穏を祈願して梅を献上し、さらには10月10日、豊穣を祝って梅干しを奉納しております。
日本人のおもてなしの原点ともいえるお中元は梅からはじまります。

紀州梅の会